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コラム

大規模修繕は築何年から検討すべき?築年数で見る外壁劣化のポイントと修繕判断の目安

分譲マンションや中規模以上のビルでは、「まだ修繕は先でいいのか」「そろそろ検討すべき段階なのか」と判断に迷う場面が出てきやすいものです。

実際には、建物の外壁は目立った不具合がなくても、築年数の経過とともに少しずつ劣化が進んでいきます。明確なトラブルが起きてから対処しようとすると、工事の選択肢が限られ、結果的に費用が膨らんでしまうことも。

だからこそ、築年数ごとに起こりやすい外壁の劣化傾向を知り、早い段階で全体像を把握しておくことが重要です。

本コラムでは、修繕を急ぐべきかどうかを判断するための目安として、築年数と外壁劣化の関係を整理し、大規模修繕を検討する際の考え方を解説します。

大規模修繕が必要になる築年数の目安とは

大規模修繕を検討するタイミングとして、よく目安に挙げられるのが「築1215年」「築2530年」といった区切りです。

これは多くの建物で、外壁や防水といった主要な部分に、劣化が表れ始めやすい時期だからです。

 

一般的に、築10年を過ぎたあたりから、外壁には少しずつ変化が見られるようになります。

具体的には、

・塗膜の劣化

・シーリング材の硬化

といった、「外壁材の変化」が少しずつ起こるようになり、この段階では、見た目には大きな問題がなくても、下地や目地部分では劣化が進行しているケースも珍しくありません。

しかしそのまま経過すると、雨水の浸入や内部劣化につながるリスクが高まるため、注意しておきたい時期です。

 

さらに、築20年を超えると

・外壁材そのものの浮きやひび割れ

・防水層の性能低下

など、「建物の耐久性」に関わる劣化が目立ち始めます。

このタイミングでは、部分的な補修だけで対応できるのか、全体的な修繕が必要なのかを慎重に見極める必要が出てくる段階といえます。

 

ただし、大規模修繕の必要性については、築年数だけで一律に判断できるものではありません。

建物の構造や立地環境、過去の修繕履歴によって、劣化の進み方も異なり、必要の度合いに差が生じます。

そのため、築年数はあくまで「注意」や「検討」を始める目安として捉え、現状を把握したうえで判断することが重要です。

築年数ごとに起こりやすい外壁劣化の特徴

外壁の劣化は、築年数の経過とともに段階的に進行し、一気に深刻な問題が現れるというよりも、年数に応じて症状の質や範囲が変わっていくのが一般的です。

 

■築10年

10年前後では、外壁表面の色あせや艶の低下、細かなひび割れなど、比較的軽微な変化が中心となります。
見た目では気付きにくいことも多く、「まだ問題はなさそう」と判断されがちですが、塗膜やシーリング材の防水性能は徐々に低下し始めています。
この段階で劣化を把握できているかどうかが、その後の修繕計画に影響することも少なくありません。

 

■築20年

20年前後になると、ひび割れの拡大や外壁材の浮き、シーリングの剥離など、よりわかりやすい劣化が見られるようになります。
ひび割れや浮きは雨水の浸入リスクにつながりやすく、外壁の内部や躯体への影響を考えると、これ以上の進行を見過ごせなくなる時期といえます。

部分的な補修で対応できる場合もありますが、建物全体を見据えた判断が大切です。

 

■築30年

さらに、築30年を超えると、外壁材や防水層の性能低下が全体的に進み、複数箇所で同時に不具合が発生するケースも増えてきます。
この時期は、目に見える症状だけではなく、建物全体の状態を踏まえたうえで、どの範囲まで修繕が必要なのかを把握し、的確に整理・判断することが重要になります。

 

このように、築年数ごとの劣化傾向をおおまかに把握しておくことで、現状がどの段階にあるのかを冷静に捉えやすくなります。
次の見出しでは、こうした劣化を踏まえたうえで、「修繕を検討する際に押さえておきたい判断のポイント」を整理していきます。

修繕を判断する際に押さえておきたいチェックポイント

大規模修繕を検討する際には、築年数や劣化症状だけで即断するのではなく、いくつかの視点から状況を整理しておくことが重要です。
そして実際に押さえておきたいポイントは以下の4つ。

 

 ・劣化が一部か、建物全体に広がっているか

 ・表面的な劣化か、内部への影響が考えられる状態か

 ・部分補修で対応できる段階か、全体修繕を視野に入れるべきか

 ・修繕方法を一つに決めつけていないか

 

それでは、上記それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

 

ポイント1 劣化が一部か、建物全体に広がっているか

ひび割れや浮きが限られた箇所にとどまっている場合、部分的な補修で対応できるケースもあります。
一方で、似たような症状が複数箇所で見られる場合は、外壁全体の劣化が進んでいる可能性があるため、「点」ではなく「面」で捉える意識を持つようにしましょう。

 

ポイント2 表面的な劣化か、内部への影響が考えられる状態か

色あせや細かなひび割れなど、表面上の変化に見える症状でも、雨水の浸入が起きているケースがあります。
特に、ひび割れの拡大やシーリングの剥離が見られる場合は、外壁内部や躯体への影響も視野に入れる必要があり、見た目だけで判断しないことが重要です。

 

ポイント3 部分補修で対応できる段階か、全体修繕を視野に入れるべきか

劣化の範囲や進行度によっては、部分的な補修を繰り返すよりも、計画的に全体修繕を行ったほうが長い目でみて負担を抑えられる場合もあります。
中長期的な維持管理の視点で検討することも大切です。

 

ポイント4 修繕の方法を一つに限定していないか

修繕を検討する際、最初から工事の進め方を一つに決めてしまうと、選択肢が狭まってしまうことがあります。

特に、大規模修繕では「足場を組む工事」を前提に考えられがちですが、建物の規模や立地、劣化の範囲によっては、必ずしも同じ方法が最適とは限りません。

 

調査や補修の内容によっては、全面的な足場を必要としない方法で対応できるケースもあれば、安全性や作業効率の面から足場を組んだほうが良い場合もあります。

重要なのは、最初から工法を限定せず、建物の状態や工事の内容に応じて、適した進め方を知り、そして選ぶことです。

まとめ

大規模修繕を考える際は、築年数ごとに起こりやすい外壁劣化の傾向を把握し、建物が今どの段階にあるのかを整理することが重要です。

10年、20年、30年と年数を重ねるにつれて劣化の内容や広がり方は変わり、それに応じて修繕の考え方も変わってきます。

築年数や目に見える症状だけで判断するのではなく、建物全体の状況を踏まえ、「いつ・どこまで・どのように進めるか」を冷静に検討する視点が欠かせません。

 

クイック株式会社では、無足場ロープ工法をはじめ、建物の状況に応じた外壁修繕の進め方をご提案しています。

大規模修繕を急ぐべきか迷っている段階でも構いませんので、判断材料を整理する一つの手段として、現状確認や進め方についてもお気軽にご相談ください。

足場を使わない「無足場ロープ工法」による外壁修繕・調査の専門会社クイック株式会社

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